猫のこと

松園動物病院 動物のこと(猫のこと)

猫の避妊対策 NEW

1月~2月が発情シーズン真っ盛り!ギャーギャーと猫の鳴き声が騒がしい、野良猫のケンカに巻き込まれてケガをした、等々、猫の発情期で季節を知るといった事があります。「猫の恋」「春の猫」「恋猫」などと俳句の季語に詠まれるように、春は動物の生殖活動が活発になる季節です。動物の春は暖かくなる前に始まっています。実は本格的に寒くなる1月~2月が発情シーズン真っ盛りなのです。

猫の発情、交尾、妊娠、出産といった一連の繁殖活動は約5カ月間続きます。寒い時期に交尾し、2カ月の妊娠期間を経て幼い子猫たちがヨチヨチ外に出てくる頃、暖かく育てやすい様に自然の営みは上手くできています。

【避妊去勢は可哀想ではない】のんびり構えていると知らぬ間に妊娠してしまいます。「最近よく食べるな~」「何か太ったような気がする」なんていう覚えはありませんか。避妊去勢手術の是非を問われることが有りますが、手術する方が圧倒的に寿命が延びます。

猫の避妊方法としては、手術をして卵巣を摘出するほうほうが一般的ですが、手術は可哀想と考える飼い主さんには手術以外の方法もあります。インプラントの埋め込みや、(3~8カ月毎の)定期的な注射でも妊娠を避ける事は可能です。ただ副作用の心配もありますし、健康上の理由や将来出産を考えている場合を除いて、避妊手術することをお勧めします。

【猫の外出はリスクも高い】発情期に出歩いて他の猫と接触すると、疥癬(かいせん)やノミなどの外部寄生虫が感染し、猫エイズ、白血病等のウイルス性感染症の確率は高くなります。また、外出により交通事故にあう事も多くなります。特に未去勢の雄猫に伝染病罹患率がずば抜けて高いのです。それにより免疫力が低下し口内炎などの簡単な病気が治り難く、腫瘍の発生率も高まり寿命が短くなります。

猫は室内飼育が基本です。猫にとって家の外は危険がいっぱいです。自分のペットを守るのはもちろんですが、猫社会全体の感染症対策としても猫を外に出す事はやめましょう。妊娠していても避妊の手術は可能ですが、手術のリスクは高くなります。望まない子猫を作らないためにも、早い時期に動物病院にご相談下さい。

猫にも多い紐や糸の誤嚥(ごえん)

猫は紐や糸が好きで、遊び中に飲んでしまうことがあります。紐は短いものなら自然に出てくることもありますが、胃の中に停滞したり、長いと腸内で紐状異物として腸閉塞を起こしたり、腸を傷つけることもあります。胃の中、あるいは腸の中で紐や糸に他のおもちゃが絡むと腸がアコーディオンのように縮み、糸で腸が切れて多数の穴が出来る事が有ります。

腸閉塞の主症状は、食欲不振、嘔吐ですが、水を飲まなくなる、あるいは飲んでもすぐに嘔吐する場合は非常に危険です。すぐに動物病院を受診してください。紐や糸を食べた可能性があることを獣医師に告げると診断に役立ちます。胃の中に停滞していれば内視鏡で取り出せる可能性がありますが、無理に引っ張るのは危険なので開腹手術をすることが多いです。

お尻から紐の端が出てきた時も同じです。この場合も無理に引っ張らないで自然に出てくるのを待ってください。紐付きのおもちゃは凶器になる事が有ります。また、猫がいたずらしそうなものは猫の周囲には置かないようにしましょう。特に縫い針の付いた糸は要注意です。

猫のくしゃみはないですか

猫にもアレルギー性鼻炎などはありますが、猫の鼻水やくしゃみを単純にアレルギー性鼻炎だと判断してしまうのは危険です。花粉が猫のアレルゲンになっているかは、証明されていません。鼻炎を引き起こすのは、ウイルスや細菌、カビなどさまざまな原因が考えられ、その原因によって対処法が異なります。まずは原因究明が大事です。

同じような症状でも、風邪の場合や、鼻の腫瘍やクリプトコッカス症など、ほかに病変がある猫も初期症状でくしゃみが出ることがあります。また、水を飲むとくしゃみが出る場合は「口蓋裂」の可能性もあります。これは、口と鼻を隔てる口蓋が裂けて、口と鼻がつながった状態になったものです。くしゃみではなく、むせるような時は、喉に異変がある事もあります。

たまにくしゃみや、鼻水が出るくらいでしたら様子を見ても良いでしょう。しかし、くしゃみにせよ鼻水にせよ、不調が続くのは体に異変が起きている可能性があります。くしゃみが3日以上続いたり、鼻水が常に垂れる場合は、動物病院を受診されることをお勧めします。

冬に多い猫の下痢

猫の下痢の原因はさまざまです。環境の変化に弱い猫は、引っ越しや留守番、ホテルに預けられたなどのストレスでも下痢を起こすことがあります。また、異物を飲み込んだ場合は嘔吐が主ですが、腸まで異物が移動していると下痢症状が出てきます。誤って飲んでしまった薬や、治療で飲んでいる薬などからも下痢が引き起こされることがあります。

特に注意しなければならないのは、ネズミや害虫駆除のための殺虫剤やホウ酸団子などの化学薬品をネズミを介して摂取してしまうことです。下痢を起こす食べ物は、腐ったりカビの生えたもの、消化の悪いフード、冷たいフードも該当することがあります。食べたことがないもの、体に合わないものを食べると、アレルギーと似たような反応を起こして、下痢になることもあります。

膵臓の機能異常や腸などの腫瘍、感染症からも下痢症状が出ます。多量の下痢は脱水症になることもあります。猫が下痢をした場合には便の量や回数、血や粘膜が混じっていないかどうか、嘔吐や体重減少などチェックして、早めに病院を受診するようにしましょう。

【猫の食物アレルギー・食物過敏症のはなし】質問;3歳になるオスのシャムネコを飼っています。顔や首を中心に脱毛がありかゆがります。動物病院で食物アレルギーではないかと言われました。猫の食物アレルギーについて教えてください。

答え;猫の食物アレルギー(食物過敏症・食物不耐症とも呼ばれる)は、かゆみを伴う皮膚の病気です。この病気は非季節性のかゆみを伴う皮膚疾患で、発生のメカニズムは未だ不明です。「食餌の内容がかゆみや皮膚炎の原因になる」ということ位しか解っていません。また、発生率は不明で比較的まれな皮膚疾患です。(皮膚疾患の3.4%)シャムやバーミーズ、ヒマラヤンおよびメインクーンに好発します。2~5歳までの比較的若い猫に発症し易く、性差はありません。

典型的な症状として、非季節性の重度のかゆみが挙げられます。また、かゆみは顔、耳及び首に出やすい傾向がありますが、全身性に見られることや、脱毛だけが症状としてみられることもあります。また、併発疾患としてアトピー性皮膚炎やノミアレルギー性皮膚炎の報告があります。二次的な感染症はまれですが、細菌性毛包炎やごくまれにマラセチア皮膚炎が見られることがあります。嘔吐や下痢などの胃腸障害は、まれに発生(およそ数%程度)するとされています。

原因となる食べ物としては、魚、牛肉、鶏肉、卵、市販食(ドライ・缶)、豚肉、羊肉、馬肉、鯨肉、ウサギ肉、二枚貝、肝油、安息香酸、グルテン、トウモロコシなど多種多様です。診断には、脱毛やかゆみを伴う似た皮膚疾患(アトピー性皮膚炎、ノミアレルギー性皮膚炎、皮膚糸状菌症、耳ダニ、ツメダニ、疥癬)や心因による脱毛や皮膚炎があり、これらを除外するために皮膚科検査(皮膚掻爬検査、細胞診、真菌培養、毛検査など)を行います。

また、除去食試験により、かゆみなどの臨床症状が大幅に軽減される事を確認し、元の食餌に戻すことによって症状が再発すること(負荷試験)で確定診断とします。除去食としては、原因となることが予想されている」食材を除去した食餌を与え、過去に摂取したことがない食材を用いた家庭食が推奨されます。除去食については、4~6週間で症状の改善が見られ、6~10週で最大の改善がみられたとの報告があります。なお、アレルギー検査(血液および皮内反応試験)の有用性は証明されていません。

治療は、原因となる食材を特定して、それを除去した食餌を用いることです。アレルゲン回避ができない場合は、全身性の痒み止めの投与を行いますが、痒み止めが効かない猫も多く、60.9%の猫で全身性のグルココルチコイドの投与に反応が無かったとされています。

猫にお酒を飲ませても良いか?

猫にアルコールを絶対に与えてはいけません。猫にアルコールを与えるのは大変危険です。と言うのは猫は人間のようにアルコールの代謝ができません。ほんの一口でも死に至ることがあります。人間は、ビールやワインなどアルコールを摂取すると胃や腸で吸収し、肝臓でアルコール脱水素酵素によって分解され、アセトアルデヒドに変化します。アセトアルデヒド脱水素酵素がさらに分解を進め、無害になっていきます。しかしアセトアルデヒドが分解できないと、体内にまわり、二日酔いの原因になったり、アルコール中毒になったりします。

猫はアルコールを分解する酵素を持っていないのでアセトアルデヒドを分解することができません。一度摂取したアルコールは無害化されることなく、長い間体内を循環し悪影響を及ぼしてしまいます。アルコールが分解されないと、脳幹の機能を抑制させ、心肺機能を制限させる恐れがあります。

症状として意識が朦朧としてしまう、昏睡状態に陥る、心肺機能が鈍くなる、嘔吐物が喉に詰まり窒息する、などです。アルコールが分解されず体内に残ることによって重度の中毒症状を引き起こす可能性もあり、意識を失って命を落とすことも珍しくありません。お酒などを飲ませ、「酔っぱらった様子がかわいい」とのんきなことを言っている間に、いきなり息を引き取ってしまうケースもあります。

意図的に飲ませることは絶対にせず、もし誤飲をしてしまった場合は、元気な様でも動物病院にご連絡ください。アルコールの猫の致死量は大体1kgあたり5.6mlと言われています。これは致死量の目安であり、個体により強い弱いもあります。影響は大きいのでご注意ください。

猫が下痢をする場合の原因と病気

猫の飼い主さんであれば、愛猫の下痢は誰もが経験する症状です。原因と病気にはストレス、異物を飲み込んだ場合、フード・薬品によるもの、感染症、内臓疾患など多種にわたっています。ストレスが関係するものでは、猫は環境の変化にとても弱く、引越しや留守番・ホテルへ預けられたなどの環境の変化によるストレスでも下痢になることがあります。また、ストレスで膀胱炎を起こすこともあります。

異物を飲み込んだ場合に起こる症状は、嘔吐が主体です。腸まで異物が移動している場合は下痢の症状が出てきます。フードが原因の場合、腐ったものやカビの生えたもの、消化の悪いフードや冷たいフードを食べると下痢の原因になります。また、今まで食べたことのない物や体に合わないものを食べると食物アレルギーと似たような反応から下痢として発症することがあります。

薬品が原因の場合には、誤って飲んでしまった薬、治療で飲んでいる薬などからも下痢が引き起こされることがあります。特に、抗生物質によって腸内細菌のバランスが崩れてしまい、下痢になってしまうこともあります。気を付けなければならないのは、ネズミや害虫駆除のための殺鼠剤やホウ酸団子などの化学薬品をネズミなどを通して接種してしまうことです。

感染症からの下痢としては、細菌、ウイルス、寄生虫疾患、特に子猫では寄生虫の寄生が危惧されます。寒くなる季節には猫パルボの予防注射を受けておくこともお勧めします。内臓疾患からの下痢は、肝臓の機能異常、腸などの腫瘍においても同じ症状が見られます。下痢と言っても原因は様々ですし、症状も水様のものから泥状のものまであります。

診察を受ける際は、便の量や回数、血や粘膜が混じっているか、嘔吐や体重の減少があるかなどをチェックし、便を持って来院下さい。

猫のデンタルケア

猫は虫歯がほとんどありませんが、3歳以上の猫の80%が歯槽膿漏などの歯周病にかかっているといわれています。歯周病は口臭や歯を失う原因になるだけではなく、歯槽骨膜炎を放置した場合細菌が増加し、血液を介して全身の臓器に運ばれ、心内膜炎・心臓弁膜症・敗血症・細菌毒素によるショックなど、さまざまな病気を引き起こし、死に至ることもあります。

歯周病予防のためには、歯垢の除去と歯茎の手入れなど日頃のデンタルケアが大切です。歯磨きは、むりやり押えつけて口に歯ブラシを入れたりせず、ガーゼで擦ったり、軍手でマッサージするなど、まずは口を触わる練習から始めましょう。歯磨き嫌いにならないように、眠っている時に少しずつ行うか、好きな缶詰フードを口の中にすりこむなど、優しく根気よく続けることが大切です。

歯垢予防効果のあるフードや、ガム、スプレーなどデンタルケア製品を併用するのも良い方法です。人用の歯磨きペーストは、フッ素や研磨剤、清涼剤が入っているので動物には使用できません。日頃のケアと動物病院での定期的チェックを心がけましょう。

猫の鼻は湿っている?

ふだん湿っている猫の鼻が乾いていると、病気なのではないかと心配する方がいますが、決してそうとは限りません。そもそも猫の鼻がなぜ湿っているかというと、鼻の内部から分泌液がしみ出し、その湿り気のおかげで匂いや気温、湿度を感知します。つまり嗅覚で獲物を察知する時ほど、鼻の湿気が必要となるわけです。

しかし、リラックスしてゴロゴロしている時や眠っている時は、湿っている必要がありません。起きて間もない時は鼻が乾いているのが普通です。また活動期に鼻が乾いていれば、熱が高いか、脱水している可能性があり、さらに感染症の病気にかかっていることも考えられます。下痢、食欲不振、便秘などの症状がある場合は、動物病院で受診してください。

猫の体温は通常38度くらいなので、可能であれば自分で測ってみましょう。鼻が乾く=病気の危険性が高くなる=獲物を獲れなくなる=命の危険ということになります。ふだんから猫の行動をよく観察して、いつもと違うと感じた場合には、猫の鼻が湿っているかどうか、チェックしてみてください。

腎不全の猫について

お問合せ :8歳(8年目)の猫が腎臓病と貧血です。松園動物病院では輸血等の治療はできますか?

検査結果です(かかりつけの獣医さんには 1週間入院 点滴してだめで 自宅で延命処置中です)HCT 11.3% HGP 3.4g/dl MCHC 30.1g/dl WBC 21.9 GRANS20.8 %GRANS95% L/M1.1 %L/M5% PLT175 (猫エイズ等)他の病気には感染していません。病気が治らなくても出来るだけ長生きしてほしいです。水、餌はほとんど口にしません。

お答え:当院では供血用の猫が1頭いますが、検査して血液型が合えば輸血は可能です。また、他に供血猫をご用意頂ければ可能です。Ht11%は生きる限界を超えた厳しさです。即、輸血が必要です。BUN・CREAの記載がありませんが、腎不全の程度はどうでしょうか?その他生体の恒常性に必要なものを補正しなければ生きて行くのは困難になります。根本的には腎臓での再吸収が機能していないので、貧血が進んでいるいと思われます。輸血と平行してそれらの治療が必要です。対症療法には限界がありますが、出来るだけ楽に延命出来ればそれに越したことはありません。早急にご来院をご検討下さい。

猫の甲状腺機能亢進症

猫の甲状腺機能亢進症は甲状腺での甲状腺ホルモン(T4、T3)の生成・分泌過剰による全身性疾患で片側または両側の甲状腺の慢性疾患によって発症します。症例の70%は両側性ですが左右対称に腫大している例は10~15%しかありません。甲状腺癌は5%未満ですが甲状腺部の塊(腫瘤)が3つ以上では甲状腺がんの可能性が高くなります。胸の中の縦隔というところまで腫れてしまう猫もいます。

原因ははっきりしませんが、免疫、感染、栄養、環境、あるいは遺伝が関与しているといわれています。市販のキャットフードが問題視されたこともあります。最近では遺伝子の変異が関与しているといわれています。8歳を超える猫で多くみられる病気の1つで、(4歳~20歳での報告がありますが、)8歳未満の猫では全体の5%未満にすぎません。性別による差はなく、短毛種、長毛種ともによく見られます。シャムとヒマラヤンは発症の危険性が低いとされています。

症状:体重減少、多食、落ち着きがない、活動性の亢進などがよくみられ、斑状の脱毛、毛玉、多飲多尿、嘔吐、下痢などもみられます。食欲不振がみられる猫もいます。
検査:一般的な血液検査(血球検査・生化学検査)及び甲状腺ホルモン検査(T4、fT4)では、血清T4値が4μg/dl以上だと甲状腺機能亢進症の可能性が高い。<2.0だとその可能性が低い。
治療:抗甲状腺ホルモン剤の投与 外科手術

猫の甲状腺機能亢進症は高齢の猫に多くみられる病気で、めずらしい病気ではありません。これといった特徴的な症状がないので症状からこの病気を特定することは困難です。甲状腺ホルモン検査をして測定値が明らかに上昇していればこの病気を疑うことになります。当院では甲状腺機能亢進症の治療は内科的に行なうことがほとんどです。

ただし、高齢猫では腎臓トラブルも多く見られます。あまり積極的に甲状腺機能亢進症の治療をしてしまうと隠れていた腎臓トラブルが一挙に出てくることにもなりかねません。一般的な血液検査において腎臓トラブルが出ているようですと甲状腺の治療は緩やかに穏やかに進めていくことになります。食べるのに痩せて来た。多飲多尿等は他の病気の事もあります。動物病院に相談してみて下さい。

治療には腎臓へ流れ込む血液(腎血流量)を増やす薬や、便中に尿素窒素を排出させる、吸着炭などがあります。これらの薬は腎臓を守る効果は非常に高く延命が期待されます。腎不全が進行すると、貧血、骨代謝異常、高血圧となり、尿毒素の体内蓄積により、多臓器(不全)疾患症状を示す尿素症となります。腎臓移植や透析をしなければ死亡してしまいますが、小動物では技術的にも経済的にもそういった治療は現実的ではありません。早期発見早期治療が必要です。10歳を越えたら定期的な検診をお勧めします。

唾液腺摘出手術を受けた猫

お問合せ:14歳の猫です。10日前に唾液腺摘出の手術を受けましたが、今もまだ、唾液らしいものが漏れてきます。また、腎臓の数値が上り、昨日今日と点滴を受けています。体調が安定したら再手術になるかもしれません。最初の手術で、改善しなかったので、とても不安です。ご意見をお聞きしたいのですが、お願いできますか?

答え:情報が不足していて答えようがないと言うのが正直なところです。セカンドオピニオンを希望されるのであれば、診察させて頂く必要があります。例えば、なぜ唾液腺を摘出する手術を行ったのか?腫瘍?ガマ腫?外傷だったのか?唾液腺を摘出すれば普通、唾液は出なくなります。どの様な術式で行ったのか?また、反対側は摘出するのか?口腔内を含めた他の疾患は無いのか? などです。これらを踏まえて考えて行くことになります。

腎不全は猫には多い疾患で、特に高齢猫ではベースに潜在的な機能低下があったと思われます。それに全身麻酔をかけて手術を行うなど侵襲の大きい治療を行うと隠れていた病気が表面に出てくる事も多くあります。再手術をお考えのようですが、腎臓の状態の改善が第一でしょう。まず、全身状態を少し改善させる事に主眼を置かれた方が賢明でしょう。今後、体の侵襲を(多く)伴う積極的な治療は、慎重に行う必要があると考えます。また、現在お任せされている先生を信頼され、良くお話になり今後の治療を決められれば(良い)と思います。お大事にして下さい。

突然凶暴になった猫

問い: 飼い猫が、突然暴れだし噛み付き飛び掛ってきました。 私自身足に怪我をし、数針縫うような状況となってしまいました。 できれば、猫の牙の先端を丸くしたいと考えておりますが、それは問題があるのでしょうか?

答え:猫の性格に変化があり、突然凶暴になったと言う訴えをたまに聞くことがあります。多くは高齢の猫でそう言ったケースが多いようです。原因としては、何らかの精神的なものも考えられますが、多くはホルモンの失調によることが多いようです。特に猫では、甲状腺機能亢進症が多く見られます。このネコちゃんが何歳で、この病気に該当するかどうかは診てみないと分かりませんが、甲状腺機能亢進症を前提でお話します。

猫の甲状腺機能亢進症は8歳を超える高齢の猫に多くみられる病気の1つで、特にめずらしい病気ではありません。(4歳~20歳での報告がありますが)8歳未満の猫では全体の5%未満にすぎません。性別による差はなく、短毛種、長毛種ともによく見られます。シャムとヒマラヤンは発症の危険性が低いとされています。これといった特徴的な症状がないので症状からこの病気を特定することは困難です。甲状腺ホルモンの検査をして測定値が明らかに上昇していればこの病気を疑うことになります。

症状:体重減少、多食、落ち着きがない、活動性の亢進などがよくみられ、斑状の脱毛、毛玉、多飲多尿、嘔吐、下痢などもみられます。食欲不振がみられる猫もいます。
原因:はっきりしませんが、免疫、感染、栄養、環境、あるいは遺伝の変異が関与しているといわれています。市販のキャットフードが問題視された事もあります。
検査:一般的な血液検査(血球検査・生化学検査)及び甲状腺ホルモン検査

治療:抗甲状腺ホルモン剤の投与、または外科手術。(当院では内科的が多い)ただし、高齢猫では腎臓トラブルも多く見られます。あまり積極的に甲状腺機能亢進症の治療をすると隠れていた腎臓トラブルが一挙に出てくることにもなりかねません。また、食べるのに痩せて来た。多飲多尿等は他の病気の事もあります。ご提案のありました歯の先を削るという方法ですが、根本的には治療したことになりませんし、飼えないよりはましと言った、最終的な手段と思います。

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